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Author:terra
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2011パリブレストパリ参加記 18 総括

総括というほどでもありませんが。
結局PBPを860km地点でリタイアしてしまい、後半は帰り着くまでに苦労したもののぐだぐだになってしまいました。

4年に一度開催されるパリブレストパリへの参加権を得るためには、通常ならば開催前年と当該年に200、300、400、600の各ブルベを1度以上走り、シュペール・ランドヌール(SR)の認定を得ることが条件でした。ところが、日本は国別に割り当てられた参加枠が参加希望者数を下回るのではないか?との懸念が出たのが一昨年暮れ。その関係で、3200kmを上限として“より多く走った人が優先権を得る”というイレギュラーな措置が発表されました。3,200km以上はいくら認定を受けてもカウントされないわけですが、逆にいうと“3,200kmが申込の最低ライン”といった見方もあらわれました。結果、PBPへの参加権を得るにはなんとしても3,200km以上の認定を得なければ、という風潮が出て、私の周囲のブルベ仲間は血相を変えて邁進したものです。

私もその一人でした。それまでは「年に2回ほど300kmを走って終わり」。それが突然、シーズン中は毎週のようにブルベブルベの状態です。400kmなんて人間が走れる距離とは思えない。まして600だの1,200だのなんて、想像すらできないよね。そう思っていた時期が、たしかに私にもありました。ところが立て続けに走ってみると、400も600も走れてしまう。とにかくペダルを踏み続けていれば、いつかついてしまう。とくに距離が伸びるにつれ、睡眠時間をどうするかといった計算や、ホテルをとって仮眠や洗濯をして、といった作戦も取れるようになります。どんどんエクストリーム度とおもしろさを深めていくんだなと開眼。人間、どこで変わるかわかりませんね。

昨年はシーズンを終えてみると、3,200kmの認定をクリアしただけでなく、4,900kmに。昨秋走った四国一周1,000kmは600kmブルベ換算になるため、実際は5,300kmを走ったのでした。結局、3,200km超の認定者は想定ほど増えず、SR取得だけでPBPに参加できるようになりました。しかしこれだけ走り込めたことは、自分にとって空前のできごとでした。ヘラヘラ走っていたなりに、一定の経験を積めたのは事実です。

次回のPBPは4年後。おそらくこれから日本のブルベ人口は増え続け、次回はほんとに洒落にならないくらいの狭き門になる可能性があります。そのときに参加できるかわからないので、今年は完走しておきたかった。それが本音です。でも全行程の4分の3未満で終わったとはいえ、今回を走れたのは大きな収穫であり、しあわせでした。

走り始めるまでは、PBPに出たら自転車趣味も達観して関心が冷めるのでは?との思いがありました。しかし戻ってきた今思うのは、ひと皮向けたというか、新しい場所からこの趣味を眺められるようになったことです。なんというか、ぐるりと一周して初心に戻ったというか、リセットボタンを押してもう一度スタートするような。そんな新鮮な気持ちでいることに、驚きを感じます。私よりはるかにお年を召した先輩男女が力走し、完走される姿を目の当たりにして、この尽きせぬ魅力こそが自転車なんだろう、とも感じます。


そうそう、脚のほうは、帰国即完治、というわけには行っていません。今のところ、LSDで60km走ったところ大丈夫そう。でも、ジテツーで25kmを急いで走ると、PBPでやったのとは違う側の膝までなんだか怪しい。そんな状態です。当面は月末お邪魔する予定のオダックス福岡主催のFleche(フレッシュ)で膝が爆発しないかがいちばんの懸念。しかし、それを乗り越えてこそ「すべては自己責任」のブルベだし、自立した自転車乗りなんだろうと思い定めています。そしてそれをクリアして、次回のPBP。あるいは、国内外の他の超ロングライドイベントに出てみたい。そんなふうに考えています。

…いやもう、当初の想定より大幅に長くなってしまいました。ここまでおつきあいいただいたみなさん、ありがとうございました。自転車で長距離なんてありえない、というかたにとっても、これがなにかのきっかけになるとうれしいです。

それではまた、どこかの道中でお目にかかりましょう!


From PBP2011
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2011パリブレストパリ参加記 17 撤収、帰国

長かったPBPもついにおひらき。今日は26日、金曜日。これからさらに残って観光という人もいれば、週明けに備えて今日帰国、という人も。私はしがないサラリーマンなので、残念ながら後者。もっとも、もし残っていたとしたら、それはそれで脚のケアで苦しむ羽目になりますが…

本日はどんよりした天気。小雨が降り続いています。写真は、滞在中何回も利用したスーパー。みんなより早く帰ってきてたしね!ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン!!
From PBP2011


時間が前後するけど、これは昨日撮った海外勢の撤収風景。
From PBP2011



From PBP2011


昨日駐車場でパーティーを開いていたデンマーク勢は、我々より早く出発。大型バスの後ろにはバイクや荷物を満載したトレーラーを牽いて。さよなら、さよなら。

From PBP2011


さて、飛行機の時間までしばらくあるし、お昼をかねて近所を散策。

From PBP2011


From PBP2011


From PBP2011


自転車ショップは、商品の品揃えが少なすぎてちと不安。
From PBP2011


フルカウルのリカンベントも、陸続きの母国へ帰り支度。
From PBP2011


From PBP2011


From PBP2011


けっこうおしゃれな街だったんだ。帰国する日まで気づかなかったとは。
From PBP2011


滞在中で断トツでいちばんおいしかったのは、なにげないこのポテト&サンド。
From PBP2011


From PBP2011


午後2時半に送迎バス(とバイク運搬用トラック)が来て、シャルルドゴール空港まで。

From PBP2011


From PBP2011


CDG空港のこの(無駄に)入り組んだエスカレーター。これもフランスっぽくてとっても好き。
From PBP2011


荷物はわずか数㎝のサイズオーバーなのに超過料金104ユーロ。しかもこの、乱雑な積みっぷり。聞きしに勝る乱暴さでした。
From PBP2011


From PBP2011


From PBP2011


飛行機内で読むものなどなにも持ってきていない、というか行きで読み尽くしてしまったため、帰りは映画を早送りで見まくり。見てなかったのは全部見てしまったかも。

やっと成田。
From PBP2011


行きに苦労したので、帰りは自転車は宅配便で。ヤマト運輸にお願いしようとすると、自転車はダメ、とのこと。しかたなく別のところに依頼すると、埼玉まで翌日配送で3500円。しかも、まるで破損することが前提のような営業トークだったんで萎え萎え。でもすでにかなり投げやりになっていたのでそのまま依頼してしまった、、、

隅田川?では花火大会があるのか、屋形船全員集合、の観。
From PBP2011


…というわけで、無事帰り着くことができました。ふうう。


2011パリブレストパリ参加記 16 PBP終了

日中あれだけ寝たにもかかわらず、またもぐっすり。もう、お湯が出にくいとか排水が悪いとか、シーツが少し匂うとかいうことはほとんど気にならず。気がつくと、翌朝になっていました。といっても、いったい今日は何日だったっけ?という感じです。ああ、25日だよね。PBPの最終日だ。今日の正午が、90時間のタイムリミットのはず。ということは、その時間に併せて続々とみんなが帰ってくるわけで、ほんとだったらお迎えに行きたい。ゴールの様子はやっぱり見ておきたい。

…でも、やめておこう。なにより脚がこんな状態では、自転車に乗ることもままならず。半日かけて自転車の汚れを落とし(雨天走行中、フランス名物の巨大ナメクジをいっぱい轢いてしまったようで肉片の掃除がたいへん >< )、きれいに磨いて分解。これでもう、帰国するまで乗れないや。

そこで、あらためてスタート前に相部屋でご一緒していた@8scaleさんと合います。あれ、完走後ヨレヨレだろうと思ってたら、やけにさっぱりした格好ですね。というのはお互いの第一印象。@8scaleさんも、残念ながら途中でDNFされて、私と同じような時間に帰還、別部屋を取って休まれていたそう。ううむ、私としてはある意味救われた感じもなくはないものの、やはり完走できなかった無念は人ごとではありません。気持ちを共有します。

その後@8scaleさんはゴール地点を見に行き、私は片付け続行。今回はもう、観光はナシでいいや。ヴェルサイユも昔見学したし。パッキングに2日間も専念できるなんて、贅沢だよね。あはははは、は、はぁ…

午後までには、ホテル入口にこんな案内が。ルディアックに置いてきたドロップバッグがまたここに戻ってきました。懇親会のことも記されています。ちなみに後ろに見えるテレビみたいなのが、自動チェックイン装置。
From PBP2011


そして午後6:30。日本のPBP参加者有志が集まって、おつかれさまの懇親会です。脚を傷めた身にはありがたいことに、会場はホテル隣のアメリカ風ステーキハウス。ちりじりにブレストまでの往還を走ってきた面々が、今ふたたび集います。
From PBP2011


ちなみにすぐ傍らでは、デンマーク勢がシャンパンで優雅にパーティをしていました。我が安宿の駐車場だけど。
From PBP2011


かんぱーい!!
From PBP2011


来期群馬を起点にして、とどにいさんとブルベを始められる@vyv00411さん。もちろん完走!
From PBP2011


ルート案内矢印板をもつ@micron_gooさんとご主人。国内ブルベでもいつもふたりで走っておられて、周囲も羨むすばらしいご夫妻です。
From PBP2011


From PBP2011


From PBP2011


やっぱり完走して美酒に酔いしれたかったけれど、それはそれ。捲土重来を期すことに!


2011パリブレストパリ参加記 15 ホテルに帰還

Saint Quentin、サンカンタン駅でようやく下車することができました。ホテルまではさっき過ぎたSt.Cyr、サンシール駅が近いけど、ここからでも3kmないくらいなので、まあ没問題。ところが、改札から出ることができない…!通常の改札は切符を入れて回転バーをガラガラ回して通るけど、そのバーは観覧車のように縦方向についていて、自転車を潜らせるのは無理。どうしても専用改札を通る必要が。でも、チケットを押し込もうとしても反応せず、ボタンを押しても動かない…

さっきのドアの一件もあり、自分の操作が間違っているのは確実。ああでもないこうでもないとやっていたら、見かねたアフリカ系の男性が「ここのボタン押せよ」とやってくれました。でも、そこはもう押したんだってば!しばらくすると、通路の向こうからガタイのいい男女がやって来ます。二人とも鮮紅色のベレー帽を斜めにかぶり、ガムをくちゃくちゃ。ぱっと見ガーディアンエンジェルみたい。その二人がひょい、と改札を飛び越えて一度外に出たかと思うと、くだんの専用改札にやってきます。女性の方が「下がってな」といったジェスチャー。男性はしゃがんでどこかに鍵を入れて回してる。なんだろう、と思って一歩踏み出したら、「だ~から、下がってなって!」って感じの女性のだみ声が飛びます。思わず硬直して待っていると、無事ドアがオープン。外に出ることができました。

…ありゃ? ひと駅ぶん乗り越しちゃったんだけど、精算とか改札とかはいいの? ……いいのね。そのまま出てきてしまいました。

ああ、やっとサンカンタンまで戻ってきたよ。郊外の大型駅らしい駅舎のロータリーで自転車にまたがり、再びGPSでナビゲーションをセット。まあ、なくてもわかるくらいだけど、念のため。膝とアキレス腱を気遣いつつ、だましだましといった案配でホテルまで。

3日ぶりにホテルに戻ってきました。時刻は11:15。が、まだチェックインできません。というのもこの安宿、チェックインは朝の7:00~11:00、午後は17:00~21:00までで、その間はフロントは鍵がかかるのです。しまった、15分ほど過ぎてしまった! あと6時間も待たなければ!

ちなみに普通にパックツアーを申し込んでいると、本日は宿泊予約はありません。実は70時間の完走が目標だったため、制限時間90時間より1日早い=1日早く泊まる必要あり、ということで自分でオンライン予約していたのでした。ツアーで申し込んだ場合は1泊18,000円だったかな? 一方自分でWebから予約すると、なんと45ユーロ。ほぼ5000円なのでした。その意味でも、次回機会があったらセルフブッキングにしよう、と心に誓います。まあ、会場に近くて自転車の出し入れが便利、隣にスーパーがある、といった情報は代理店との間にもう1社入ったイギリスのブローカーなどがいないと得られなかったのかもしれませんが。

…というわけで、スーパーの入口に自転車を停め、盗難を気に掛けつつ3分で水と食料を買ってきます。写真のペリエは1リットルのペットボトルで約70円。ペリエでこれなので、ふつうの水は1.5L30円程度で手に入るという。水は安いなフランスは。
From PBP2011


ホテル前に自転車を停め、芝生にごろり。
From PBP2011


ブルベの延長のようなつもりで、体裁などお構いなしに寝倒します。実はTGVでも爆睡したし、睡眠は足りてるはず。なのに、現実逃避の意味もあって寝たり覚めたり、夢うつつで午後5時まで。ああ、それにしても朝の曇天が信じられないくらいの快晴だなあ。スタートから今日がいちばん気候がいいんじゃない? こんな日に走れる参加者のみなさんは幸せだな。そして自分は… 横たわったまま、じっと空を見上げるばかり。
From PBP2011


こんなところで、オレはひとり何をやっているんだ。
From PBP2011



そんなわけで、長い長い6時間をやり過ごしました。さて、チェックイン… と思ったら、アーリア系のおじさんが私より早く並んでしまった。しかたない、待つか。ぶらぶらと外に出て、ふと壁に埋め込まれたディスプレイを注視。エクスプレスチェックインという表示がありますなあ。タッチパネルを触ってみると、これ…ここでチェックインできるじゃん… 予約があるか、名字の4文字を投入して検索。おお、きちんとリザーブとれてますやん。宿泊日やらオプションの4.95ユーロの朝食をつけるかを選択したりて、クレジットカードで決済。スルスル、と下のスロットからカード型のキーが吐き出されました。ちょっ、地べたに寝て過ごしてた6時間って何だったんだ… orz

自転車を抱え、3階(欧米風にいえば2階)に。階段を上ると、痛たたっ!ついに歩くだけで痛みが走るようになってきた。振り返って左アキレス腱のあたりを検分。すると、足首が象みたいに膨れあがってる…

ここではじめて、あのとき下したDNFの決断が正解だったのだと確信が持てました。

もう出歩かずにおとなしくしとこう。走行中に預けていた荷物を引き取ってきて、シャワーを浴びてさっぱり。
テレビをつけ、フランス版MTVのような番組を眺めつつ、スーパーのサンドイッチをもぐもぐ。ポテチもバリバリ。
ビールもカシュッ! そのまま、また寝てしまいました。今日はいったい何時間寝たんだろう。

2011パリブレストパリ参加記 14 DNF後

■DNF後 モンパルナス駅~サンカンタンのホテルへ


もはや「パリブレストパリ」ではなくなってるけど、つづけます。

とりあえず膝とアキレス腱がこんなだし、宿に戻るしか。

日本でたとえると東京駅とか新宿駅に等しいモンパルナス駅。実はここからホテルの近くまで電車一本で行けたんだけど、そこまでまったく考えが至らず。ホテルの位置はサイクルコンピューターに登録していたので、ナビ機能でここからホテルまでのルートを算出。徒歩で移動することにします。距離にすると27km。今9時前だから、時速4kmで歩いても12時間くらいで着くだろう、くらいに。

駅から出ると、ちょうど出勤時間。でも今日は特別肌寒い。トレンチコートなんかを着ている人もちらほら。空はどんより鈍色で、初冬のようだな。

さて、と歩き出そうとして、いきなり尿意を催しました。しまった、こんなことならTGV内で済ませておくんだった。モンパルナス駅を出たすぐ前には、パリ名物の全自動有料トイレがあります。たしか、使用後は室内全体を丸ごと洗浄する、これまたフランスらしい豪快な仕組みだったはず。これ、一度試してみたかったんだよね… でも、待て。用足しの間、自転車はどうするんだ? 中に持ち込めないと、盗難が心配。というのも、実際にPBPスタート数時間前、日本の参加者のバイクが昼食をとっているあいだに1台盗まれているくらいですから。2台を重ねて、チェーンできっちり施錠していたにもかかわらず。(後日伺ったところでは、同宿だったKご夫妻のご主人もゴール後に盗難に遭ったそうです)。

トイレのドア脇に説明が記されているけど、自転車の持ち込みについては記述がなさげ。そして、さほど切羽詰まっているわけではなかったので、そのまま歩き始めてしまいました。

うむ、歩く分には膝やアキレス腱は大丈夫だ。駅の立派な建物を回り込むと、いきなりエッフェル塔が見えて気分が盛り上がる! やっぱりパリはエッフェル塔だよね!(しかし写真には撮らず)
From PBP2011


大きなロータリーなので、回り込んで歩くのも面倒な気が。少し自転車にまたがってみよう。うう、やっぱり痛い…というより、DNF前より痛い! 無理せず、下り坂で乗るだけにしておこう。

角を曲がったところで、これまたパリ名物のレンタサイクル、Velib(ヴェリブ)のステーション発見。自転車ネタということで、撮っておかねば。自転車のVELOと自由のLIBREを組み合わせた造語のVelib。個人的にこのシステムの凄いところは、単にレンタサイクルのステーションを市内各所に作ったというだけでなく、自転車レーンをくまなく整備したところにあると思います。

From PBP2011


From PBP2011


地下鉄のネットワークと同じくらい便利、という評価もあるそうな。
From PBP2011


街なかに張り巡らされた自転車用道路。
From PBP2011


下り坂は自転車をまたがりつつ、市内をちまちま歩きます。朝市なんかも風情があっていいなあ。
From PBP2011


数両編成の路面電車。ヨーロッパでは多いですよね。日本でももっと復活させてもいいと思う…
From PBP2011


From PBP2011


From PBP2011


時刻は10時近く。1時間歩いてきて、尿意がかなり強くなっています。どこかトイレはないのかっ? きょろきょろしているけど、郊外に抜けつつあることもあり、もはや全自動トイレも見かけなくなってしまった… 最後の手段で、どこか人目につかない場所でこっそり? そうは思うものの、どこもかしこも人がたくさん。でもそのうち、日本で言うところの児童遊園のような場所に辿り着きました。フェンスに蔦が絡まり、いい具合に道路から死角になってるじゃないか。よっしゃ、ここだここ。自転車を押し入れ、一応トイレがあるかも再確認。…ないや。公園なのにないなんて、ひどいよね。蔦の壁に近づいて溜まっていたものを放出します。ほっとしながら周囲を見回すと、左手は6階建てくらいのアパルトマン。おばちゃんがベランダでコーヒーかなにか飲みながら、じっとこちらを睨んでいました…

さらにしばらく徒歩。距離計を見ると、7kmほど進んだことになるのか。でも、もういい加減疲れてきたよ。けっこう長い坂を登り切ったところで、鉄道の上を通る跨線橋に遭遇。そこではたと思い至ります。この路線って、ホテル近くを通っているんでは…? そのまま駅舎に回り込んで路線図を見ると、ビンゴ。Bellevue駅です。ここからヴェルサイユを経由して、St.Cyr駅に達します。電車に乗れるんなら、わざわざ自転車を押し歩くことなんかしないよな。っていうか、ここで初めて気がついた。モンパルナス駅からここまでも、電車で来られたんだ…

ということで、チケット売場まで行き、職員から直接切符を買います。自転車OK? もちろんOK。ということで、2ユーロ払って、専用の改札を通ってホームまで。
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思いのほか本数も多く、さほど待つこともなく電車が到着。自転車を抱えて乗り込みます。田舎ならいざ知らず、一国の首都で鉄道に自転車を持ち込めるなんて素晴らしすぎる。そして車内は…おお、「世界の車窓から」みたい。
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From PBP2011


4駅ほど通過して、次が降車駅。あ、停まった。下りなきゃ。もちろん自動ドアでないことは承知しているので、手でドアを押し開けます。…あれ? 開かない。ドアレバーをぐいぐい引っ張るのに、びくともしない。え? え? どうしたの?? この車両、この駅ではドアが開かないとか? 両手でレバーを掴み、持てる力を総動員しても動かない。おい、誰か助けてくれ! でもこの車両には私一人。焦っているうちにベルが鳴り渡り、列車は無情にも発車…。

どうしよう。呆然としていると、そういう事情におかまいなしに、隣の車両から一人の女性がやってきました。私にカードを押しつけながら話しかけて来ます。スカーフを被ったムスリムの女性。なんでも恵まれないインドネシア孤児たちのために1ユーロを、と寄付を募っているみたい。私はそれどころではないのに、全然引き下がる気配なし。でも、ふとひらめいてその求めに応じることにしました。フトコロから財布を出し、1ユーロ硬貨を。でもそのとき、財布の中の5ユーロ・10ユーロ札の束が彼女の目に入り、とっさに彼女は“やっぱりこっちをくれ”と手を伸ばしてきます。ダメだよと日本語で制止しているうち、列車が減速、次の駅に停まる気配。慌てて硬貨を握らせながら、このドアの開け方を教えてくれ、と英語で頼みます。彼女はフンと鼻をひとつ鳴らしてから、左右のドアノブに手をかけ、こともなげに開け放ちました。

…私はずっと片側のレバーを必死に引っ張っていたけど、つまり両側を同時に開けばよかったと…

アホだ…

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