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パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はロングライドで使えるか? 3.実走編

以下の記事は、2012年時点でロングライド向けにポタナビを評価したものです。特殊な用途であることをご了承ください。


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 1.ハードウェア編


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 2.ソフトウェア編


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 3.実走編




【実走編】

さて、実際に一定距離をポタナビに従い走ってみます。対象は、去る4/7実施の「Fleche Japon 2012」。

Fleche(フレッシュ)はフランス語で「矢」を意味し、「ナイスプレイス」と称されるゴール目指して、各チームがロングライドで矢のように集まってくるというもの。2012年フレッシュのナイスプレイス(=ゴール)は銚子・犬吠埼。我々のチームは奥多摩からスタートし、関東平野の外周部をぐるっと大きく時計回り。鹿島から太平洋側に出て外房を銚子まで走る、380km弱のルートです。

詳細については同じチームの隊長こと@atkamanoさんのブログをご参照ください。

AJ千葉主催Fleche Japon 2012レポート(チーム奥多摩一家)
http://d.hatena.ne.jp/akamano/20120407/p1



というわけで、スタート前日に奥多摩在住の自転車仲間、小金井ご夫妻邸に泊めていただくべく出発。

今回は「ポタナビ」とGARMIN EDGE 800に同一のルート情報を入れて対照実験しみようと思っていました。ところが…マヌケなことに、EDGE 800の方にルートデータを入れ忘れ。いきなり、おろしたてのポタナビだけで380km前後を走ることになりました。文字通り、ガチ走りです。
まあ4名チームなので、ひとりサイコンがなくても大丈夫といえば大丈夫だったのですが。

詳細ははしょって、いきなり使用感をば。

mcdonald.jpg


【×なところ】

・日付をまたぐとログが強制分割される

「サイクルラボ」に走行記録をアップロードしたところ、日付が変わったあたりでデータが分割されてしまいました。

route.png


徹夜走行すると、深夜0時でデータが強制的に2日分に分割されます。関東平野を380km回るので、一筆書きのルートデータを取るべく頑張ったのになあ。食事中も電源を落とさず、充電しながら使用したのに、無意味でした… まあ実用上は無問題だし、こんなことを気にするのは徹夜走行が多いランドヌール(ブルベライダー)くらいでしょうけど。

・トリッキーなユーザーインタフェース

たとえば、マップ画面から通常画面に切り替えます。

右側面の上下ボタンのいずれかを押し込み、一呼吸待つとディスプレイに切替画面一覧が表示されます。希望の画面番号が選択されているのを視認してから「アクション」ボタンを押し込むと、「Loading...」とメッセージが出て、ようやく目的の画面に。

ポタナビの切替時間: 20秒
EDGE 800の切替時間: 1秒

EDGEでは、ふつうにフリックだけで表示が切り替わります。ポタナビのこの仕様には辟易してしまい、結局ほぼ画面は切り替えずじまい。

・マップのスケール選択も厳しい!

GPSナビの常識的な表示は、

「通常走行時にはある程度のエリアが俯瞰できる縮尺を表示しておき、分岐ポイントで詳細な表示に切り替える」

といったものでしょう。自動でそうなればベストだけど、手動でも最低限、すぐに縮尺変更できるべきです。しかし、ポタナビではそれが一瞬ではできない! ポイントが近づいてきたら一度停車→スケールを変更して再出発→ポイント通過後また停車して元に戻す…といった作業が必要なのです。
(停車が必要な理由は後述)

今回はチーム走行しているので、ひとりだけ、そんなことのために停車できません。そのため、結局ずっと200m程度のスケール固定となりました。しかしそうすると、通常走行としては表示が細かすぎ、分岐ポイントまで四六時中画面に目をやることになります。「前方不注視」となり、危険なことこのうえなし。この点は、至急対策を望みたいところです。

【○なところ】

・外部給電しながら使える点

→まあ、当たり前のことですね(笑) しかし、初期ロットのEDGE 800では、これができないのです。内部配線を繋ぎ替えた、特殊なUSBケーブルが必要になります。最近のファームウェアでは問題なく給電できるらしいけど、日本語表示ができるのは最初期のVer.2.0.0のファームウェアだけ(個人輸入品に対する、EDGEの日本販売代理店の嫌がらせ)。なので変更できないというトラップがあるので…

・全行程きちんと測定できた点

→(何度も出てきて恐縮ですが)EDGE 800には連続走行300km~350kmあたりで異常終了する(ことがある)、致命的な不具合があります。そのあたりで、ログやルートデータ自体が表示できなくなるという由々しきもの。これは最新のファームウェアでも起きている事象で、世界のランドヌールたちから非難の的。

異常終了を気にせず走れるのは、地味にありがたいことなのです。

【その他】

・走行速度30km/hで操作できなくなる

画面をほとんど切り替えなかった、もう1つの理由がこれ。試行錯誤でわかったところでは、30km/h以上で移動中はボタン操作を受け付けなくなる模様。そんなこと、マニュアルに書いてあったかな…これ自体はメーカーの安全に対する見解なので、ダメなわけではないんだけど。

・他のデバイスとの距離カウントに乖離が

完走後、チームメンバーでそれぞれのサイコンの距離をくらべてみました。

376km … iPhoneのGPSログアプリ「MotionX」(端数表示なし)
377.5km … ルートラボ(走行前の計画値)
377.8km … ガーミン(最初から最後まで計測していたのは1台のみ)
385.2km …ポタナビ(本機)

ポタナビ以外は1km前後の差に収まっていますが、ポタナビだけが8kmほどもずれています。

迂回したり地図にない新道を通ったりしたので、事前のルートと単純比較はできません。でも、だからといってポタナビだけ乖離しすぎの理由にはなりまsねん。地図が原因というわけではなさそう。

好意的にとると、GPSの分解能が高くディテールが増えたといった理由で、長めに計測されたのかもしれません。
なので、ひょっとして、ひょっとするとポタナビの方が正確…なのかな?

●結論 ポタナビはブルベで“使える”?

まとめると、本機は細かいところで気になる点が多々あります。しかし、決定的にダメ、ともいえません。はじめてGPSつきのサイクルナビを買うのなら、ポタナビを選んでも…うーん、まあ、後悔はしない、かも?

ただしEDGE 800と比べてしまうと、あまりに厳しすぎます。もう、あらゆる面で差がありすぎ。前述のスタート/ストップボタンがない点や、UIの練り込み度、斜度・標高・気温などの表示がない点などなど。やはりGPSつきサイクルコンピューターとして伝統のあるGARMINには、一日の長ありと実感します。

しかし反面、ログを取ってみるとポタナビのGPS精度の高さが際立つ印象。幹線道路を往復すると、往路と復路ではそれぞれ道路の左端を走ったことがきちんとわかるし、信号を渡るため歩道に上がったようなときも、ログではきちんと識別できます。たぶん、まだ準天頂衛星「みちびき」からの情報は受け取っていないと思うけど、これが受波しはじめたらさらに詳細になるんじゃないかな。本機もぜひソフトウェアアップデートで対応して欲しい!って無理か。

…というわけで、現行のポタナビについては、ことブルベ使用に関するかぎり微妙、との判定です。まあ、そもそも用途としてはエクストリーム過ぎますからね。

●ポタナビのメインターゲットはどこにあるのか?

ここであらためて、この製品がどんな自転車ユーザーをターゲットにしているかを推論してみます。

厳しいことを言うと、本機のメインユーザーであるべきポタリング層(=ライトユーザー)は手を出さないでしょう。ポタリング用自転車は、おそらく数万円程度。自転車本体と価格的に差がないか、上回りさえする端末を買う人がいるのかどうか…

やはり購入層は、自転車機材にそこそこのコストを掛ける人たちでしょう。メインターゲットはこんなところ?


1.自転車の楽しさに目覚めたビギナー
 市場規模:およそ150~200万人?

ちょっと奮発してロードバイクやクロスバイクを買って、遠乗りの魅力に目覚めはじめたビギナー。これから街中のグルメスポットを巡ったり、川沿いのサイクリングロードを少し遠くまで走ってみたい!という人たち。地図を参照しながら走るにはちょうどいいはず。
まあ、この層もポタリング層と捉えればマーケットはあるでしょうね。。


2.休日にはトレーニングがてら遠出をするというホビーレーサー
 市場規模:およそ30~50万人?


休みの日には、単独または仲間とロングライド。1回あたりの距離は数十~100km。自宅から峠までのアプローチを把握しておきたい。そして、信号の多い幹線道を避けた裏道ルートも探りたい。そんな人たち。


3.輪行で自転車旅行を楽しむサイクリングツーリスト
 市場規模:およそ10万~20万人?


電車や自動車などの交通手段で遠隔地の観光スポットまで自転車を運び、のんびりと自分の脚で巡ってみたいという人たち。スタート地点から一筆書きで観光スポットを網羅するには、コース設定は欠かせない。


4.1回あたりの走行距離は200~600km(以上)のランドヌール
 市場規模:およそ1万人ほど?


無闇に何百kmも乗るロングライダー。公道を法規遵守しながら普通に走るだけなのに、距離が伸びればそこはもうエクストリームな非日常。装備に命を託せるだけの信頼度か?ストレスのない操作感か?が最大の選択ポイント。

上記のカテゴリは下になるほど市場規模が小さくなります。しかし、ニッチになればなるほど切実度はどんどん高まるわけです。サドルバッグやミラー、GPSなど、いいと評価されたアイテムの購入率は異様なほど高いので、この層向けに作るのもアリだと思うけどなあ…

とくにいちばんニッチな我々ロングライダーは、信頼できる機材にはかなりのコストを掛けても気にしない層。すでにGPS機能はお墨付きでしょうから、さらに精確な標高、斜度、温度計などがつき、感圧式のマルチタッチ&5~6インチの大型液晶、そこそこ速いCPUのついたサイコンをぶつけたら、3G回線なんぞなくても、10万円でも飛びつくだろうと思うのは、私だけでしょうか。

↓走行中もポタナビはランドヌールのみなさんから並々ならぬ注目を集めていましたし(via/@atkamano
potternavi.png

なんだかんだと書きましたが、このポタナビのあとに続くであろう製品群はほんとうに楽しみ。だって、カーナビでは最古参の日本メーカー、パイオニアが取り組むんですよ? マーケット・インに長けているのが日本メーカーの美点。

今回はマーケティングで失敗したようですが、我々のニーズを吸い上げて、あっという間に海外のライバルメーカーにキャッチアップしてくれるはず。おそらく次の製品あたりからは、いろいろな課題をきっちり潰して、物凄い製品を投入してくれることでしょう。

応援していますよ、パイオニアさん!

inubo.jpg
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パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 2ソフトウェア編

以下の記事は、2012年時点で超長距離ライド向けにポタナビを評価したものであり、特殊な用途向きであることをご了承ください。


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 1.ハードウェア編


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 2.ソフトウェア編


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 3.実走編




●「サイクルラボ」サイトについて

走行記録やこれから走るルートのプランニングなどは、専用の管理サイト「サイクルラボ」で行える。

Cycle Lab(サイクルラボ)
https://pioneer-bicycle.com/


syclelab.png


速度やラップ、経過時間など、ポタナビ画面に表示させる各種情報も、サイクルラボの「設定」>「メーターレイアウト」でカスタマイズできる。これはユニーク。画面はポタリング用×2、ライディング用(マジ乗り用?)×4、マップ用×1と全7画面。本来の使い方なら、高速走行専用画面、消費カロリー専用画面といったふうな使い分けができるんだろうな。でも、私は走行中はあまり画面を変えず、一画面に情報を集約したい派。なのでポタリング用画面はまったく設定せず、ライディング用の1画面とマップ画面の合計2画面のみをレイアウト変更してみました。

設定を保存したうえで端末側から「サーバー同期」を選択すれば、その状態で反映される(ただしiPhoneやiPadのSafariブラウザからは行えず)。不要な画面は非表示にできるともっといいんだけど。

layout.png


●ルート設定もWEB上から
「サイクルラボ」には「プランニング」という画面があり、ここでルート登録を行うと、端末にも反映される仕組み。ただしプランニング画面ではルートを作成することができず、あくまで外部からGPX等のファイルをインポートするのみ。作成は「ルートラボ(http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/)」などで行わないといけません。

簡単に言うと、

ルートラボ → [GPXデータ] → サイクルラボ

といったところ。

だけど、プランニング画面で登録した後、さらに「お気に入り」設定しておかないと、ポタナビと同期してもルートは反映されないので注意が必要です。正直にいうと、少々煩雑。できればダウンロードしたGPXデータを、そのままPCからポタナビにコピーできるといいなあ。

kiroku.png


●ルートを隠すエリアが設定できる

GPSの精度が高いため、たとえば自宅からログ取得を開始している場合、もろに自宅の場所がルート上に表示されてしまいます。そうした個人情報を隠すため、WEB上の走行記録から隠したいエリアを指定できる機能つき。プライバシー保護機能という感じですね。

欲を言えば、隠す場所は2箇所だとよかったかな。ジテツーのときなどは職場の位置までマッピングされるから。まあ、会社近くまで来たら電源を落とせばいいし、知られたくないルートの場合はそもそも「共有」自体しなければいいので、運用でじゅうぶんカバーはできるんだけど。

●サイクルラボとの同期について

3G回線での同期は、iOS端末でiCloudを使っているのと似た感覚。同期ボタンを押すだけで、WEB上のマイデータに反映されるのはとても便利。ただし、ポタナビは充電時はPCにマイクロUSBで接続して充電する前提になっているので、そのときに同期すればいいのでは…? 購入後(初回使用開始後)2年間はdocomoの通信料が無料ではあるけれど、わざわざ回線使用料を払う作りにしなくてもよかったと思います。
もっとも、PCに直接つなぐとそれが「WindowsかMacか」によってドライバやソフトウェアを個別に作り込まなければいけないので、メーカーとしては開発工数面やユーザーサポート面で厳しかったのかなあ、と邪推したり。

●3G回線について

そのdocomoの回線ですが。
購入時は2年契約で、デバイス認証をかけた当月の月末までと23カ月、あわせてほぼ24カ月間、無料で使えるとのこと。たしかに無線で完結するのは便利。他のサイクルコンピュータにはない感覚です。

上で書いたように、充電時はPCに繋ぐわけだし、ルート設定のファイルやデータ同期自体はPC直結で構わないはずです。出先で天気予報や自転車店・公衆トイレなどの位置、グルメ情報が調べられるのは便利だけど、この端末を買うようなユーザーって、ガラケーやスマホのパケット定額くらい入っているだろうとも思ったり。その手の情報は、携帯で調べると思うんだよなあ…

個人的な要望としては、むしろ携帯電話が圏外で使えない場所、オフラインで威力を発揮する端末であってほしいと思います。電波の来ない山の中などでトラブルが生じて、最寄りの自転車ショップを探すといった緊急状況下で役立つような。

出かける前に端末のメモリ内に知りたい情報をダウンロードして、圏外でも使えるほうがうれしかったり。

●マップ表示について

地図については、GARMINのEDGEシリーズより格段に見やすい!

ふだんスマホを使っていると気づかないけど、デフォルトで地名が日本語表示されるのはほんとうにありがたいのです。マイ705は英語表記の日本地図をインストールしているけど、いちいち脳内で漢字に変換しなければならず、たいへんです。800で日本語表記地図に変更するのにも余分な出費を強いられたし。日本だから日本語表記というのは当たり前だけど、それができているサイコンというのは、実は貴重なのです。

地図そのものは、衛星写真のコントラストなどを調整して画像処理したような印象。悪くはないんだけど、もう少し「道路!」という感じをはっきり出してもらった方が視認性はいいかな。また、設定したルートも黄色一色しか選択肢がないこともちょっと問題。夜間の視認性にはまったく文句がない反面、昼間、快晴だったりすると、液晶画面がよく見えず、ルートの判別が厳しいことも。夜中に地図を見ながら走るのってブルベ参加者くらいだろうから、これは要改善ポイントじゃないかなあ。


●マップのスクロールについて

ポタナビは一見、GARMINのEDGE 800のようにタッチ操作型のように思えるけど、実際はボタン操作。
そして、EDGE 700のようなポインティングスティック方式でもなし。どうやって地図をスクロールさせるんだろうと思っていたら…加速度センサで傾きを検知して、傾き度合いに応じてスクロールするという斬新な方式でした。

ただ、マップスクロールの機能自体を使うには、クレイドルから本体を外して手に持ち、かなり深い階層に埋もれたメニューを呼び出さないと行けないのでかなり煩雑。しかもスクロール中はルートが描画されない、痛い仕様なのです。ルートが表示されないため、スクロールは勘頼み。現在地から少し先の様子を見たくて、この辺りかな?とスクロールを止めると、ひと呼吸置いて画面が描画されます。でもその地点が行き先から外れた方角だと、もう一度見当をつけた方向にスクロールしてルートを再描画、の繰り返し。ちなみにマップスクロールを行っている最中はずっとアクションボタンは押下しつづけないといけないので、手や肩がすぐに凝ってしまう身にはかなり辛い…。手が攣ってしまい、指をストレッチしたり合谷のツボなどマッサージしながらの作業です(笑)。

ポタナビには、おおまかな目的地方向が把握できるような「ポイントライン表示」というのがついています。ただ、ブルベの場合はちょっと使いづらいかも。とういのも、先日の「関東平野ほぼ一周」のようなラウンドトリップ型だと、場合によっては進行方向がスタート方面、という状況もあり得るためです。

また、郊外や山間部を走っていてもし迷子になった場合、ポイントラインに従ってリカバリーしようとすると、ヘタすると斜度20%超の激坂などを走らされることもあるため、とても危険…。


●ログの取得について

ポタナビには、実は記録のスタート/ストップボタンがない…!

では記録はできないかというとそんなことはなく。電源のON/OFFがスタート・ストップに相当するという、ちょっとびっくりな仕様です。電源を投入して約1分、起動が完了した時点から、知らない間に記録がスタート。そう、まだ自転車が動いていなくても、計測は始まっています。そして、記録停止は電源を落とした時点(!)

つまり長時間ライドの場合、連続した1本のログを取得したければ、電源を切ってはいけないのです。ブルベのように20時間や30時間連続して乗る場合、この仕様はかなり厳しい! 普通なら、食餌休憩中など自転車を降りている間に外部バッテリーを繋げば短時間で充電できるでしょう。なのに、たとえ食事中でも仮眠中でも、電源を落とせないわけです。なので、先日のフレッシュでも夜9時頃、宇都宮市で充電を開始して、ある程度充電できたのは、夜明け過ぎ。すでに外房、海沿いを何十キロも走っていましたよ…。

さらにさらに! 後日ログを確認すると、深夜0時で日付が変わるとログは2本に強制分割されていました。
370km分連続したログを得るため、あれだけ手間をかけて充電したのに。いったいなんなんだろう、、、、、、、

----


※さて、ハードウェア編とソフトウェア編と見てきましたが、次はいよいよ実走編。
 去る4/7に実施されたAJ千葉殿主催の「Fleche(フレッシュ)」で試用してみました。
 チームでルートを設定し、24時間、360km以上を走らなければならないというフレッシュ。
 夜通し走行、長距離、小雨もぱらつくなど、ブルベ用にサイクルナビゲーションを試すにはかなり最適な条件かと(笑)

 ただ、スタート前日に娘の入学式を途中で抜け出してきたんですが、その際妻にカメラを預けてしまったもので、ほとんど画像はありません…


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 3.実走編

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パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 1ハードウェア編

以下の記事は、2012年時点で超長距離ライド向けにポタナビを評価したものです。特殊な用途向きであることをご了承ください。


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 1.ハードウェア編


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 2.ソフトウェア編


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベ/ロングライドで使えるか? 3.実走編



パイオニア殿のサイクルコンピュータであるところの「ポタナビ」。
2、3年前に開発中との噂が出ており、そのとき聞いたところでは開発陣にはブルベに参加しているランドヌールもいらっしゃる由。GARMINではダメだった点が解決されるのでは、と首を長くして発売を待っていました。

そのサイコンが「ポタナビ」という名称でいよいよ発売になるということ、そしてモニター提供されるという告知が出ていたため、勇んで申し込んだところ当選の連絡が。

商品名からは「自転車の使用目的はもっぱらポタリング」、というライトユーザーを意識していることがうかがえ、当初噂で聞いていたコンセプトからはやや違う方向で商品化された印象。

実際のところ、ブルベ用のサイクルナビとして使えるのかどうか。今回はそんな視点で使用感をレポートしたいと思います。
ただし、あくまでブルベ使用の視点なので、一般的な視点とはかなり異なるかも。
一般使用のかたは、そのあたりは割り引いてご覧ください。


●外観について

↓まずは同梱物から。docomoのUIMカードがついているのがこの機種のポイント。3G回線でデータ通信できるというわけで。

doukonnbutu.jpg


↓つぎに、厚みの比較。左からiPhone 4、ポタナビ、GARMIN EDGE 800。800よりやや厚いくらい。実際はさらに底面にクレイドル用のアタッチメントをネジ止めするので、もう一段厚みは増します。

DSC00970.jpg


↓ポタナビの背面。上側の蓋は給電用のマイクロUSBポート。下側はUSIMカードの挿入口。

uramen.jpg


↓ここでちょっと気になる点が。EDGE 800ユーザーならご存じのように、EDGE 800はマイクロSDカード挿入蓋がとても閉まりにくい。きっちり押さえつけないと蓋が浮き上がってきます。このポタナビでも、USIMカードのポート蓋がやや浮き上がっていたため、同じように蓋を押さえつけました。すると…

alert.jpg


↑内部のUSIMカードも押し込まれてロックが解除され、逆にイジェクトされてしまい、このようなアラートが。
「UIMカードが抜去されました。再起動します」だって…。一度このアラートが出ると、再起動するしかないなあ。ちなみにポタナビの起動時間は、手元計測で平均56~57秒ほど。

↓なぜこんなことに?これは、あらかじめUIMカードの長辺をカッターなどで少し削っておいた方が? と思い試したものの、状況は変わらず。よくみると、カードスロットに対してUIMカードは上下センターではなく、下の縁に接するようについている。そのために防水蓋と干渉してうまく閉まらなくなっている様子。

↓こんな感じで、右側の白いUIMカードがスロットの下縁に寄りすぎていて、左側の蓋部の盛り上がりと干渉してしまっている…

Port.jpg

これを直すのは素人にはちょっと厳しいため、気になるけれど蓋の浮き上がりはそのまま放置ということに。先日のフレッシュ(24時間走る、BRMの派生型)では雨はパラパラッとしか降らなかったので問題なかったけど、土砂降りだとちょっと危険かも。

↓さて、気を取り直してGARMINの EDGE 700とEDGE 800との大きさ比較。液晶画面は705(中央)と同等、右端の800よりひとまわり小さいくらい。でも、写真ではわかりにくいものの、圧倒的にポタナビの画面が明るい。しかし、明るいから正義、というわけでもないんですよね。バックライトについては後述。

DSC00997.jpg

地図画面。中央の705は、オプション地図を抜いた状態なので淋しい状態。ちなみに英語版です。右の800は日本語地図を入れているものの、ポタナビの視認性の高さに比べると見劣りが…

DSC00999.jpg

↓画面の明るさ比較。

バックライトがものすごく明るい。バックライト・オフ以外に3段階あって、いちばん輝度を下げた状態でも、右端のEDGE 800よりも明るい! これでも800は最大輝度なのです。右がポタナビ。若干ハレーションを起こしているほど。バックライトの照度をあと数段階下げられれば、バッテリーの持続時間がさらに伸びるんじゃないかな。ちなみに、ふだん私はEDGE 800の輝度を、10段階中の下から2番目で使っています。明るくしすぎるとバッテリーの持ちに悪影響というのもありますが、それよりも夜間走行は、暗闇に目が暗順応しておくべきなのです。液晶は暗くても、十分に表示は読めます。逆に液晶が明るすぎると、瞬間的に進行方向が見えなくなり、危険です。このあたり、実地走行せずに開発している印象が…。
display.jpg


●本体に関するその他

・画面は240×320pixelのQVGAサイズ。数年前まで携帯で主流だったもの。EDGE 800はQVGAよりさらに低ピクセルなので、それにくらべれば高精細といえなくもないけど…まあ五十歩百歩。そして画面の実寸法はご覧のとおり、800のほうがやや大きいのです。せっかくだから、特徴あるPNDということで、コスト増になっても5インチ液晶でWXGAくらいな方がより差別化できたかも?

・操作ボタンは、「アクション」ボタン(決定ボタン)以外は上面2箇所、右側面2箇所に押し込み式のものがついているけど、残念ながら使い勝手はあんまり。
 800のようにタッチセンサとはいわずとも、せめてこのアクションボタンがEDGE 705のようにスティックポイントになっていればよかったのに(これも詳細は後述)。でもまあ、日本メーカーの適応力はすごいので、きっとすぐにタッチ型の後継機種が出てくるのではと予想します。


●取付について

・自転車への取付は、ハンドルやステムに固定した専用の「クレイドル」と呼ばれる台座に。EDGE 800と同じようにハンドルに取り付けても、ポタナビは800よりも前方にせり出すように固定される。800のマウントはびっくりするくらいシンプルで簡単なんだけど、脱着を繰り返す間に接触部分が削り取られている感じがあり、あまり気分のいいものではない。一方、ポタナビは脱着はクレイドル左右のボタンを押し込むことで簡単にはずれるだけでなく、800のようなストレスもない点はグッド。

・ここで不満な点が。説明書でぜひ触れて欲しかったのが、結束バンドは幅の異なる2種類が入っているという点です。太いのはクレイドル用で、細いのはケイデンス/スピードセンサーの固定用。私は2種あることに気づかず、センサー用をクレイドル固定に使ってしまいました。たまたま結束バンドを多種類持っていたので問題なかったけど、ふつうの人ならここでホームセンターに走ることになりそう。

・ポタナビにはケイデンス/スピードセンサーがついています。一瞬、GARMINよりも小型で(・∀・)イイ!!! と思ったものの、ケイデンスとスピードの両者、いずれかの択一と知ってがっかり。でも、本機は2.4GHzの無線規格、Ant+に対応しているため、Ant+対応製品なら社外品も使える由。それなら、というわけで、ちょうど余っていたGARMINのスピード/ケイデンスセンサーGSC-10を装着してみました。こちらは1台でスピードもケイデンスも取れるタイプ。自転車に取り付けたところ、ポタナビは一発で認識してくれました。きちんとスピードもケイデンスも表示されるので、最初からこちらをつけてもいいかも。

 ちなみに、心拍ベルトも問題なく認識。

GSC10.jpg


>>パイオニアのサイクルナビ「ポタナビ」はブルベで使えるか? 2.ソフトウェア編へ


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